Friday, December 19, 2008

4歳児のスポーツ教室

ミクシイにも書いたのですが、我が娘オリーブがこの秋からアイススケートを始めました。ウチは自分も妻もスポーツは好きなので、日頃からオリーブにとってもスポーツは割と身近だったと思いますが、まさか自分の娘がアイススケートを始めるなんて思ってもみませんでした。親にとっても手探りで始まったアイススケート教室でしたが、彼女を通じてこの短期間にいろんな体験が出来て、親としてもスポーツ心理学の学生としても、とても有意義な時間を過ごせています。

さて、オリーブはスポーツと身近だったと書きましたが、なんと言っても彼女はまだ4歳なので、親としても、ゆくゆくは何かスポーツを楽しんでくれたらいいな、そろそろ何かスポーツを習わせたいな、くらいに思ってました。そんな中、アイススケートに触れる機会があり、本人も随分と興味を示したので、親も気軽な気持ちでアイススケート教室に申し込んでみました。

いざ、スケート教室に行ってみると、同じ年くらいの小さい子供向けの初心者用の、週1回30分のレッスンが始まりました。レッスンと言っても、まだ半分くらいの子供たちが補助器具からスタートするくらいのレベルでした。さらに、このスケートリンクには、クラスの受講者は週1回入場料タダで滑れるという特典がついてたので、レッスンとは別にもう1日来ることになりました。そのうち、そんなに来るならレンタルシューズの方が高くつくなあ、なんてことになって、本人念願の白いスケートシューズを買うことになりました。さらにモチベーションアップです。さて、そこで、さらに追い風が吹きます。このスケートリンクは5歳以下は入場料がタダなんです。つまり、レンタルシューズにお金を払う必要もなく、入場料もタダとくれば、彼女は、いつでも好きなときにお金を払わずにスケートが出来る、ということになりました。

オリーブのプレスクールが終わるのが、毎日2時半。ちょうど、その時間にスケートリンクが開いてる水曜日から金曜日までは、そのまままっすぐスケートに通うことになりました。木曜日は30分レッスンがあるんですが、終わった後も30分くらい滑って帰ります。土曜日と日曜日も、たいていどっちかは滑ります。ということで、すっかりスケート三昧の生活になり、しかも、それだけリンクに通えば、だんだんスタッフの方や他の先生方にも顔や名前を覚えられて、声をかけてもらえるようになりました。レッスンでは一緒のプレスクールに通ってる友達もいて、その他にもだんだん友達が増えてきて、周りのお兄さんお姉さんにも声をかけられるようになって、本人もだんだん居心地がよくなってきました。さらに、4歳児がこれだけスケートに通えば、自ずと上手になるので、それが何よりのモチベーションです。番外編としては、ちょうど秋口にディズニー主催の「Disney on Ice」というアイススケートのショーが、わざわざ、ここテネシーまで公演をしにきてたので、見に行く機会がありました。

こうして、アイススケートとオリーブ自身のつながりが、いろんなところから深まっていきました。
  • 週1回のレッスン
  • 日々の練習
  • スケート教室の先生やスタッフの方々
  • 友達
  • テレビやディズニーのショーを鑑賞
そして、いろんな要素がモチベーションの向上につながっています。
  • 練習による技術向上
  • 先生やスタッフの方たちとの触れあい
  • 友達との関わり
  • 親からのサポート(たぶん。。。)
  • 新しい道具(スケートシューズ)やウェア
  • 練習後のアメやココア(笑)
4歳とはいえ、レッスンや練習を通じて、うまくなることや技術を身につけることというのは、本人も既に自覚していて、大きな関心ごとになっています。つまり、この年齢の時期なら「楽しい」という要素が欠かせないということは、想像に難くないと思いますが、一方で、練習して○○が出来るようになったという「出来た体験」は、モチベーションにつながるとても大きな要素になると言えます。

今回のオリーブの体験の中で、この年齢層とスポーツとの関わり合いについて考えてみると、大きな柱は以下の3つかと思います。

  • そのスポーツへの興味
  • 出来た!体験
  • 居心地の良さ

ひとつは、当然ですが、そのスポーツに対して興味があるというのが理想です。でも、小さい子供にとっては、本人にしてみても本当に自分がそのスポーツが好きかどうかわからないなんてこともあるでしょう。親に勧められるがままに、とか友達がやってるからということもあるでしょう。そういう場合には、技術であれ何であれ、本人が向上したことを自覚出来るようなアプローチが必要だと言えるでしょう。つまり、どんなに小さな簡単なことでも、本人が「出来た!」と思えることは、そのスポーツへの興味にもつながりますし、本人にも自信になります。

さらに、練習をする環境が本人にとってどれだけ居心地がいいか、ということも非常に大切な要素と言えるでしょう。特に、インストラクター、コーチの存在は大きくて、「コーチが好きだから練習に行きたい」っていうのは、子供にとって自然なことと言えると思います。現に、ここのスケート教室のインストラクターの方々は、経験も豊富で、どの年齢層にもレベルにも対応してくれます。練習をのぞいてみても、人形や、いろんな小道具を使って4歳児には楽しいひとときだろうなぁって思えるようなアプローチで、かつ、技術もしっかり教えてくれています。さらに、子供たちへの接し方も、さすがアメリカ人と言わんばかりのオーバーリアクションで、どんなに小さなことでも出来れば褒められ、教える方も教えられる方も笑顔の絶えない時間です。で、練習が終わればハグして、また来週。とまあ、子供にとっては最高に過保護な(笑)環境です。

こうして、日々おだてられて、木に登り始めたのがオリーブです 笑。この年齢層の子供とスポーツの関わりを考えたときには、スポーツの体験を通じて子供たちが、物事への意欲や自分に対する自信を得られたり、友達が出来たり、人との接し方を学んだり、と言った社会性を身につけることが出来たとしたら、スポーツが子供にとって大きな役割を遂げたと言えるでしょう。もちろん、その後もスポーツを続け、選手として成果を挙げれば、なおよしですが、それは、今の段階においては、大きなボーナスみたいなもんでしょう。ちなみに親としては、我が子がどんどん滑れるようになっていくのを見届けられたり、スケートを通じて他の家族やコーチと接する時間というのが、楽しみの一つになっています。